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2013.08.02 (Fri)

物言えぬ日本社会の中で失ったもの

「物言えぬ日本社会の中で失ったもの」
岡山博医師(仙台赤十字病院呼吸器科、東北大学臨床教授
<物言えぬ社会>「判断する能力、考える能力、怒り、勇気、熱意、 そういうものを日本の社会と日本人が失ってきた」岡山博先生
2013年7月29日 衆議院会館ティモシー・ムソー講演会「福島における動植物の変異とチェルノブイリとの比較」にて

・・・・・以下岡山博発言の一部書き起こし・・・・

私は福島の事故が起きた時に、ツイッターをやっているんですけれども、
ツイッターの自分の自己紹介のところに、
「福島の事故の本当の一番の原因は、自分の意見を自由に安全に発言する事が出来ない」
そういう社会であると。
福島原発の中で「あれ、これはまずい」と考えた人は沢山いたはずです。
しかし、言う事が出来ない。
言うとひどい目に遭う。
だから黙ってしまう。

という事で、自由に安全にものが言えない。
それから真面目な、正当な、変幻(*「安全」)が正)な議論が出来ない。
そういう世の中であることが今回の福島原発の一番の大きな原因で、
そしてそれにはもうひとつセットがあって、
そういうもの言うと危ない社会の中で、
物を言う意思とエネルギーと自覚が無くなってしまって、過剰に適応して、
だから物を言わない。
物を言う必要が無いから判断をする必要が無い。

という中で、判断する能力、考える能力、怒り、勇気、熱意、
そういうものを等しく日本の社会と日本人が失ってきたんじゃないかという事を私は考えています。

それで今、放射能の問題がとても危ないわけですけれども、
危ないことはもうひとつあって、
それは物を言える(*「言えぬ」が正)社会だと感じます。

私は仙台ですが、
事故のあと、小さい子どもを持つお母さんたちがいろいろ心配しても、
学校から言われることは「安全だ、安全だ」
しかしどうも真面目に考えると安全ではない。
しかしそういうことを話題にあげる人がいない。という事でみんな孤立しちゃうんですね。

それで、そういう人たちがどんどん、どんどん集まってきて、
20位グループが出来て、それでいろんな事を始めたんですが、

「学校の給食も危ないから測って欲しい」今(*「と言うが」が正)測らないんですね。
じゃあ、「測らないんだったら弁当を持っていきたい」って言うと、
「給食は教育だから、そんな勝手は許さない」
牛乳は止めたいから水筒を持っていくと、アレルギーがあるからと水筒を持っていくと、
「牛乳飲まないのは良い」と。
だけど「水筒を持ってくるのはダメだ。学校の水を飲め」と言って、
水筒の水を捨てさせるんですね。

それで、「じゃあ測って欲しい。測らないんだったら自分たちで測ってもいいか」というと、
「持ち出し禁止だ」というんです。

それで、持ちだして測った人に対しては、これは窃盗扱いですよ。

それからそこの担任は、別に担任があおったわけでも何でもないんだけど、
「あなたが不安をあおるような事をなにか言ってませんか」といって、教育委員会から注意です。
この注意というのは法的な中身があってね、3回やると処分なんです。

それで今、学校の先生はどういうふうになっているかというと、
ほとんどの先生は関心ない。
もう、関心がある人はとっても辛いです。
こんな給食を食べさせるという事を強制したくない。
だけど給食教育という事で全部食べる事を点検する。
それから「食べなさい」と言う事を命じられる。

それで「給食も含めて放射能の事を考えます」と言いたいけれども、
放射能のことを話題にすると、生徒も親も不安になるから、教師ごとに違う事を言ってはいけないと。

もう戦前と同じなんです。

学校で教師が「言ってはいけない」という事を言われるとか、
「言いたい事を言ってはいけない」というところで子どもが教育されて、
このようなことも恐ろしいことだと、私は考えています。

そして、今度の事故が起きたことの背景には、物言わぬ社会というものがあるんだけれども、
これに懲りて良くなってきているか?というと実は逆で、
ますますもの言えない社会になっていっている。

これ、外からみたら「とても日本って不思議な世界だ」と思うと思います。
こんな事故を起こしたのに、一番それを推進してきた人たちが一番いま威張っている。

これはいろんな考え方があるんじゃなくて、
まともに考える意思と熱意と能力と、どんどん人の社会は失ってきたんじゃないかと。

私はここを何とかしないと、原発の問題だけじゃなくて、
同じような背景の問題がどんどんどんどんこれからも出てくる。
いま、日米の問題なんかもそうだと思うんですね。

という事があって、
学校の先生が、あるいは親が、自分の子どものために給食の話題を家族でする事が出来ない
そういうところまで教育がおこなわれている。
という事を私は一緒に話題にしたいと思います

・・・・・・・・・・・・・・・・・
この文章は
「春を呼ぶフォーラム。ティムシー・ムソー講演会」衆議院議員会館ホール 2013年7月29日で、コメンテータとして私が発言した一部を 書きおこし、ブログみんな楽しくHappyがいいに掲載して下さった記事2013年8月1日の転載です。


岡山博講演とディスカッション録画は 岡山博講演と議論録画

今回の参議院選挙で当選した、川田龍平さんと、山本太郎さんも講演会にこられて、お二人と会場で少しお話しました。


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★Re: No title

8月 No Title 様

コメントありがとうございます。

お返事を何ヶ月も遅れてすみませんでした。
コメント頂いてから、わずか4ヶ月の間に、発言したり知る自由と安全を保証しない社会はさらに進行しました。
国会で議論を破壊して採決を強行することとを恥じるのではなく嬉々として喜んで行う自民党議員の姿は、秘密保護法の内容とともに、抑圧社会そのものです。

全てが監視、統制され、発言の自由が全くない暴力で支配された戦前の暗黒恐怖社会にさらに進行中です。

官・財・政の利権・権力複合体が、健全な社会を破壊して、強権抑圧の社会を作る源です。
しかし同時に、ナチドイツでも、戦前の軍国主義日本でも、生活の場で直接暗黒社会を進めるのは、自分の利益にもならないのに尻馬に乗って、強者の側に立つことで自分が強者になったかのように錯覚して偏狭な優越感を待ちたい貧しい支配欲をもつ人たちによる恫喝や密告、暴走を黙認する多くの人びとでした。

知性・道義性・勇気を育てない愚民化政策の中で育った私たち日本人はそのの貧しさを自分の中に持っています。
社会の民主性と健全性を破壊する人たちを適確に批判すると同時に、日本人ひとりひとりにあるこの問題を認識して変えていくことが大切と考えています。

感謝

岡山博

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

打ち消しの文 勇気ある発言に拍手!です。
> 指摘の点は全く同感です。会社や役所といった組織の中のサラリーマンにもっとも顕著にみられる「病状」ですが、労組や地域やといった自分が属する共同体への帰属意識に呑み込まれて、自己主張できない、しないのが美徳、常識、大人、という文化も背景にあるのでしょう。投票の秘密はあるのに、会社や労組の言うとおりの候補者に投票する、なんていうのもそういう精神構造に関係あるのではないかと思ってます。
> 今後ともご活躍を!
岡山 博 |  2013-12-11(水) 16:31 | URL [コメント:編集]

★No title

勇気ある発言に拍手!です。
指摘の点は全く同感です。会社や役所といった組織の中のサラリーマンにもっとも顕著にみられる「病状」ですが、労組や地域やといった自分が属する共同体への帰属意識に呑み込まれて、自己主張できない、しないのが美徳、常識、大人、という文化も背景にあるのでしょう。投票の秘密はあるのに、会社や労組の言うとおりの候補者に投票する、なんていうのもそういう精神構造に関係あるのではないかと思ってます。
今後ともご活躍を!
北川 諭 |  2013-08-02(金) 15:36 | URL [コメント:編集]

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