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2012.03.25 (Sun)

津波瓦礫は全て山積み処分し公園に整備を。津波瓦礫の合理的処分法

      岩手・宮城の津波瓦礫は全て集め、
   山積み処分して津波記念公園に整備を
  
               津波瓦礫の合理的処分法

            要約
・ 津波瓦礫の焼却や広域処分は、瓦礫処分を早めることにならない。やれば莫大な費用と時間を浪費し、復興を妨げる。
・ 莫大な費用をかけて他の地方に運んで処分する合理的理由は無い。広域処分は莫大な浪費だ。瓦礫は全量地元で処分し、貴重な税金は浪費せずに、直接、被災者と被災地の為に使うべきだ。
・ 岩手、宮城の津波瓦礫は遺品として扱い、全て集めて仙台平野の海岸に山積み処分し、大古墳のように整備して、慰霊と津波記念の大公園にするのがよい。
・ 岩手や宮城の海底や海岸にある津波瓦礫の放射能は低いので放射能処理施設で管理しなくてもよいが焼却や拡散してはいけない。
・ 焼却や広域処分は費用と時間を浪費する。かえって放射能処理を妨げる。汚染を拡大する可能性がある。
・ 山積み処分が最も、早く、経済的で安全な合理的処分法だ。
・ 津波瓦礫は全て仙台海岸に集め古墳のように築き、津波記念公園として整備する。世界一の地震津波資料館設置を提案する                  
            はじめに
岩手、宮城県の津波瓦礫処分について考え方の整理と私の考えを述べる。

          津波瓦礫の現状
宮城、岩手県の津波瓦礫は2000万トン。
焼却、埋め立て、建設・土木資材として再利用、他地方へ輸送して焼却等の広域処分などの方針で進められている。
1年かけて、処理されたのはわずか6%。

          瓦礫処分遅れの理由
・広域処理の目標は、岩手県で全瓦礫のわずか15%弱、宮城で23%だけだ。
・岩手で瓦礫処理まで20年、宮城で10年の試算がある。

・もし広域処理が瓦礫全体の80%なら、広域処分のスピードを上げれば、被災地の瓦礫処分は早まる。
・しかし計画でさえ全体のわずか15%の広域処分ではその半分が達成されても20年が18年半、10年が9年3ヶ月とわずかに短縮されるだけで、現実の瓦礫処理を早めない。
・岩手、宮城瓦礫の20%だけの広域処分を早めても被災地の瓦礫処分に役立たたず、広域処分は無意実だ。

・被災地の瓦礫処分を早めるには、地元での処分を早めるべきだ。
・瓦礫処分遅れは、地元処分の遅れが原因だ。
・地元処分方針のまずさと政府に熱意無いことが地元処分遅れの原因だ。

・厚労省は現地での焼却炉建設を認めない。
・理由は「がれきには危険な放射能が含まれてる可能性がある。詳細な検討が必要」と。
・一方で、全国には、焼却は問題ないと拡散させて処理させる。

・岩手県岩泉町長:「もともと使ってない土地がたくさんあるのに、どうして急いで瓦礫を全国に拡散するのか?10年、20年と時間をかけて処理した方が雇用確保し、地元に金も落ちる。」
・南相馬市長:「がれきは復興の貴重な財産。護岸工事に使いたいが不足しているので宮城から運んできたいと相談したら、放射線量が不明だから動かせないといったのは官僚」。
・岩手県担当者:「県内に処理施設を増設するなどし、その費用が補助金で賄われ、自前処理ができれば理想的です」
・国は地元には「線量が不明だから動かせない」と言い、一方で他の地方には「瓦礫処理で汚染の心配はない」と言う。
・「国が言った」というのは「官僚が仕切って言った」ということだ。

         広域処分はすべきでない
・広域処理は運送費など莫大な経費と時間の浪費と放射能の拡散になる。
・各地に分散するのは除染と逆の行為で、してはいけない国際的合意だ。
・元々、広域処理の合理的必要性は無い。

・各地で瓦礫受け入れが進んでいないことが、瓦礫処理と被災地復興の妨げになっているという政府発表や報道が続いている。偽りである。
・政府の方針でも域外処分予定は20%で80%は地元処理である。
・地元処理が進んでいないことが瓦礫処理が進まない原因だ。

・20%の域外処理は元来不要だが、問題をすり替て国民を偽る政府と、批判せずに政府広報的なことしか伝えない報道は、きちんと事実を知らせずに、世論誘導をしている。
・政府に不都合なことも十分報道して、国民の議論と同意、良識に基づく、健全な復興復旧事業にすべきだ。

         焼却処分はすべきではない
・津波瓦礫の放射能は低レベルだが、全体量が多いので拡散すべきではない。
・放射線の確率的発癌作用は、千人に1人癌死させる放射能量は、1万人で分けても10万人で分けても1人が癌死する・個人の発癌確立は減るが全体では変わらない。
・低濃度だからと放射能拡散の総量を増やすと社会全体で癌死はかえって増えるから、放射能を希釈して広げてはいけないという考えで、日本や殆どの国の法律が作られている。
・放射能は食品や大気中に希釈して汚染範囲を拡大してはいけないというのは放射能管理の常識・関係者の合意事項、国際的にも合意事項だ。

・煙の放射能を完全に回収できない焼却施設で燃やすと、大気中に放射能を再拡散する。
・煙の中の放射能がどの焼却場も十分回収するのか、これまで住民や国民を何度も欺いてきた政府の「きちんとやるから安全」という説明が基準どおり実行する保証になるか疑問だ。

・焼却すると、放射能は減らないので、回収した煙と燃え残り灰に全て残る。
・回収した煙と残り灰の重さは焼却前より少なくなるが、放射能は減らないので、kgあたりの放射能は高くなり、かえって処理を困難にする。

・高濃度になった回収煙と残り灰の処分法、処分場を政府は決めていない。
・最終処分の方法と場所を決めない放射能処分はありえない。
・これだけでも、焼却処分をしてはいけない強い理由だ。
・放射線管理の常識と国際合意に反している。

        
          埋め立て素材などとしての再利用
・農地や海への埋め立てに使うと汚染や土質悪化をおこすので、すべきでない。
・十分低レベルのものは土木資材として使うことは可能だ。
・しかし、本当に放射能レベルが低いか、測定や規制が公正かということについて、繰り返し国民を欺いてきた政府の悪い実績が多く、今も続いているので、広く社会的に自由で健全な議論や検討をせずには再利用すべきではない。

・現実は、更に、自由で健全な議論を抑圧する、自由な発言がしにくい社会に誘導された。
・土木・建設素材として再利用することに反対する人を、「復興を邪魔する特殊な、社会から無視されるべき人だ」と、土木素材に再利用させないことが復興を邪魔する異常な人であるかのような、異論を侮辱排除する世論誘導が実際に行われている。

・再利用するとしても、瓦礫の全体量から見ればきわめて少ないので、処分計画に影響を与える量にはならない。
・したがって、瓦礫再利用によって瓦礫処分が早まる、あるいは、再利用を有効な瓦礫対策の1つとして考えるべきではない。
・瓦礫を再利用する場合は、再利用することが直接事業に役立つ場合に限るべきだ。
・事業に直接利益が無ければ、瓦礫を再利用させるために公的補助金が上乗せされて始めて実行される。

            浪費
・補助金を出す側と受け取る側に不健全な関係を生じ、税金が浪費されてきた。
・行政と業界の不健全な関係は、瓦礫処理に無効なだけでなく、社会の健全さと合理性を蝕み、利権は社会の健全性を阻害し国民の財産を消耗させる。
・浪費や利権に費やす費用は全て納税者から集める税金だ。
・広域処分や焼却、再利用を行うための補助金は、貴重な税金の浪費になり、被災者と被災地の回復・復興を妨げる。

・利権は真の復興を妨げる。
・浪費をやめて被災者と被災地の為に直接使うべきだ。
・「東京都に搬入瓦礫の焼却をする処分業者は、東京臨海リサイクルパワー株式会社;東京電力 のグループ企業社。ここでも税金から200億円が東電に入る仕組みだ。

       瓦礫は全て山積み処分して記念公園に整備を
          最も合理的な瓦礫処分法

・津波瓦礫は輸送費をかけず分別せず、地元で全部集めて山積み処分が良い。
・焼却や広域処分よりずっと早く、安く、安全に、全ての大量の瓦礫を処分できる。
・三陸地域は瓦礫を集める土地がないので、津波で被災した仙台平野の海岸に集める。
・湾内海底瓦礫も含めて2000万トン全て集め古墳のように築き、津波避難所をかねた、慰霊と決意の津波記念公園として整備すべきだ。

・放射能はレベルが低いので少量では問題ないが瓦礫の量が莫大なので、総量は無視できない。
・土壌への浸透防止は必要だ。
・しかしそれ以上の厳しい汚染防止、被曝防止対策は不要なので、安い費用でできる。

・集めて積み上げるだけなので費用も時間もかからない。
・土壌汚染・浸透防止のための基礎部分(底)は必ずしも厳重にする必要はなく、水抜き層と水抜きパイプで水抜きを十分に行う。
・底には粘土や吸着剤を敷き、最底部にはコンクリートなどの不浸透資材による底を作る。

・瓦礫は思い出と悲しみの遺品だ。人々の思い出の宝をごみとして処分するのは残念だ。
・ごみとしてだけ考えず、津波で死亡した人たちの遺品として全て集めて丘に築き、慰霊と津波記念の大古墳、記念公園として整備することが良い。
・900m × 600m、平均高 20mの丘に築くと2160万トン収容できる(比重2として計算)。現実的な数字だ。 
・ちなみに、仁徳天皇稜は堀も含めて840m×486m、最高高さ34m

・海から海岸の処分場まで堀を作れば、三陸湾内の海上と海底に残された瓦礫も、船で直接移送可能だ。
・裁断してトラック輸送することなく、広域処理や再利用・焼却を主とした処分よりも、はるか経済的に、早く、環境汚染少なく、大量処分が可能だ。

・津波の教訓や歴史、防災の世界的拠点として、被災地元の誇りとなるような世界一の地震・津波資料館を併設することを提案する。
・復興と発展に役立つ。
・公園費用と考えれば高額だが、瓦礫処分費用と考えれば瓦礫焼却や広域処分を含めた政府方針より安くできる。
・瓦礫処理、公園や慰霊モニュメント、文化教育施設と縦割りで考えず縦割り行政の視野の狭さを克服し総合的判断すれば実現可能だ。

・関東大震災復興事業として、横浜市は震災瓦礫を集めて山下公園を作り、5年後大博覧会を開いた。現在は横浜を代表する公園になっている。
・歴史的世界的な平和の決意の場にした広島平和公園と原爆資料館の例もある。世界中から心ある多くの人々が訪れている。

・現在も殆どの瓦礫が始末されずに残っている。
・すぐに、全て一箇所に集めて山積処分の方針を決定して着手すべきだ。
・遅れるほど時間と経費を浪費して、被災地の復興を妨げ、社会を疲弊させ、社会の健全さと活力を阻害する。既に高額の経費が浪費され、浪費の速度は加速されている。

       社会と人のあり方
・政府は「規制」と言って実際は逆に汚染容認の基準を作って、放射能と放射線被曝拡大を強制してきた。
・空間線量も、食物暫定基準も、食物新基準もそうだった。
・膨大な放射能ほこりが舞い、翌日に何が起こるか分からない状態でも、「安全だ心配するな、逃げるな、心配せずに自家野菜を食べろ」と言って被曝回避の言動を妨げ、被曝させた。
・政府と東電は今も謝罪も反省も、責任者の処分もしない。処分断罪されるべき人たちが今も原発事故対策を仕切っている。異常な社会だ。

・「被災地のためにも瓦礫受け入れを」と言う政府説明は被災地の困窮と被災地への同情心を利用して、利権と放射能汚染拡大、国民分断化を狙うものではないか。
・他の地域での瓦礫処分が進まないことを差別意識と結び付ける政府や報道の基本姿勢を改めるべきだ。
・瓦礫受け入れに反対する人を「被災者の痛みを共有しない、利己的な人であるかのように言うキャンペーンは、無礼だ。政府が主権者に言うべき言葉ではない。

・瓦礫や政府の言い分を受け容れない人を「利己的な人」として村八分的に侮蔑・無視・排除し、恐怖心を作って異論を言わせないようにしようという政府やマスコミの言論活動は、自由な発言と社会の健全性を脅かし危険だ。

・東京都知事は、放射能瓦礫処理に対する苦情・発言に「黙れ」と恫喝的に一喝した。
・岩手の瓦礫が東京に到着したとき、取材の記者が、私物のガイガーカウンターで測定することも禁止した。

・自治体が住民に納得しうる健全な方針と考えていないから、自治体が住民に納得させられない。
・瓦礫による風評被害は自治体が住民に説得できなければ、自治体に説得専門家を送って“国が対応するという。
・自治体が住民に正当だと考え、説明できないものを強引に行ってよいのか。

・大規模分別を前提にした、政府の瓦礫再利用処分計画は、時間と経費を浪費する。
・被災者の困窮と国民の同情心を利用して、国民と社会を欺き、被災地の瓦礫処分や復興に実質的に役立たない津波瓦礫広域処分と、異論を言う人へのネガティブキャンペーンをやめ、自由で誠実な発言や議論を安心してできる健全な社会運営をすべきだ。
・異論を排除する一方的で、人を欺く「日本人として痛みを共有しよう」という瓦礫広域処理広報に来年度15億円予算は不適切だ。 
・知識がない芸能人やアナウンサーがコメントして、コメント・解説した内容には責任をとらず、世論誘導する日本のテレビはおかしい。
・異論を言う人を侮蔑・排除し発言抑圧する社会は健全ではない。
 
          全国の方へ
・「瓦礫を引き受けよう」というのは被災者や被災地支援にならず、復興を阻害するかもしれない。大切な税金を浪費し、復興を阻害する。被災者が財産・仕事・生活を破壊されたままでほとんど放置されている現実から、国民の認識をそらしている。

・利権や打算に結びつかない、直接、被災者個人と被災地の回復に役立つ支援が必要です。

・瓦礫引き受けは被災地支援にはらない。東京電力に好都合の、政府視点で行っている瓦礫引き受けニュースの氾濫は、広域処分に眼が向いて、現地処分を進めない現実や、被災者の就業、生活が殆ど破壊されている現実とその原因を見えなくしている。被災者の復興を阻害していると私は考えます。

・自分や子どもの被曝を危険と考えて引き受け反対を主張する際は、それよりも高い被曝を受けている福島の人や、はるかに高い被曝を受けて、今も原発事故拡大を防ぐための福島原発作業をしている人のことを考えよう。その人たちの被曝を防ぐことを同時に考え、彼らの被曝を下げさせましょう。

・瓦礫引き受け反対するときは、被災地と今も被曝している人々支援・救援を明らかにした上で、受け入れ反対しましょう。利己主義助長、社会の健全性を破壊し、被害者を隠蔽する、東電と幹部、関連業界利権を守るための政府路線を助け、被災者を苦しめる力にならないよう注意して、瓦礫と利権拡散させない活動、がんばってください。

・ 被災地と被災者を支援するには何が有効か・何が阻害するか? 言葉の吟味・責任なしに、自分は批判されないという安全圏は確保して「感想を言う」という風潮に乗ることを卒業しよう。

・ 事実を深く自分で観察・分析し、他人のではなく、自分の判断を決め、機会あるごとに再吟味しましょう。
他人の損害や苦痛を悲しみ、つらく思うという、やさしい感性と、やさしく健全な感性を深め育む知性を育てましょう。その感性に誤りはないかも吟味する、誠実でていねいな知性も大切。
          
2011年5月以来主張してきたことをまとめた。

本論主旨は「震災モニュメント、鎮魂と研究の場建設を」河北新報持論時論2011年6月11日で提案発言した。
当時、私は余裕がなく、瓦礫処理や震災復興に関係した諸委員会や機関、行政、政治家に働きかけずに終わった。
賛意を持たれ、各機関に関係や働きかけることが可能な方は、本記事をどうぞご利用ください。

(追加)本ブログの別記事「放射性廃棄物は原発付近に集めて管理を。焼却処分はすべきではない。放射性廃棄物処理の正しい戦略と方法」http://hirookay.blog.fc2.com/blog-entry-26.html
もお読みください。

(追加)。原爆資料館には保育園、小中高校の修学旅行生、内外からの入館者の大型バスが終日20~30台が駐車していた。2012年5月10日、11日結核病学会:広島平和公園の国際会議場に2日間出席した時の風景です。

(追加)石巻地区は2012年9月、鹿島JVにがれき処分を1923億円で契約した。期限を決めた全額国庫負担事業としたために、どの自治体も莫大な経費の浪費を考えることもなく気楽に、広域処理・焼却処分という国(官僚)が準備したプロジェクトに乗った。

(追加)宮城県は現在、気仙沼市と南三陸町に40か所ある仮置場がれきおよそ150万トンを新たに造る1か所の処分場に集め、今後3年をメドに分別・焼却する方針。2012年8月21日説明会では、最終処分場予定地の周辺住民か反対意見が相次いだ。

(追加) 政府は2012年8月7日、広域処理が必要な量を5月の公表値より78万トン少ない169万トンと報告した。うち132万トンは受け入れ先が未確定で、各地の自治体との調整を続けることを申し合わせた。
 岩手県は42万トンと120万トンから大幅に減少。
                 
(追加)
「津波記念公園を」署名と実現の為の運動呼びかけ

本ブログをお読みいただいた方が中心になって、実現の為のいくつかの運動がおき、私も発案・呼びかけ人として積極的に参加し、これをまとめて全国的運動として活動を開始しました。
どうぞご参加ください。グループや個人参加どちらも歓迎です。ことに被災地宮城県のグループの参加と、宮城で自治体などへの要望活動などを行なってくださる方が参加してくださることを心から呼びかけます。
本ブログ「「津波記念公園を」署名運動の呼びかけ (09/11)
直筆署名用紙、web 署名、賛同団体・賛同著名人登録窓口は
震災復興プロジェクト http://savechildproject.web.fc2.com/tunamikinen.html
をご覧下さい。

(2012年9月30日 加筆修正)
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21:29  |  放射線  |  TB(2)  |  CM(41)  |  EDIT  |  Top↑
2012.03.15 (Thu)

放射線被曝問題と発言の仕方、 健全な議論を妨げる日本社会

        放射線被曝問題と発言の仕方
 ―― 健全な議論を妨げる日本社会――
                  
                       岡山 博
              (日本の科学者  Vol.47 No.4 April 2012より転載)

          本ブログ転載にあたっての要約
・ 心配せずにストレスを減らして免疫力を高めようということは,がん専門家の主要な関心の対象にはなっていない.悩まず笑うことが,がん予防とがん進行抑制に有効な治療法として認知されてはいない.
・ 医学的に認知させていないことを、医学的常識であるかのように説明して、それを根拠に他人を非難すべきではない.
・ 専門家が,「被曝を深刻に考えることはストレスを増やしてがんを増やすことだ」と言って,被曝を話題にしたり被曝対策をとることを妨げた.
・ その説明を聞いて人びとは,子や孫と高濃度に汚染された自家野菜を食べ続けた.子どもには食べさせたくないという母親は,神経過敏だ,非常識だと非難された
・ 被曝によって生ずる健康被害について,被曝させた行政や東京電力から,被曝した人や被曝を避けるために援助した人達に責任を転嫁した.
・ 被曝させて本来責任を取るべき人たちまでが安心解説をして,被曝を避けようとする人たちの発言や人格まで批判し苦しめている.
・ 福島差別を起こさせないためには,次のことが必要である.1)福島に貧困を作らないこと.2)福島の人たちにこれ以上被曝させないこと. 3)事故に責任ある,東京電力の歴代幹部や官僚が処罰されず優遇されたままの状況と,責任なく被曝させられた被災者の境遇を逆転させること.
・ 「被害が確認されないうちは,ないものとみなす」という考え方、あり方は誤りだ。
・ 言葉,論理,議論を大切にする文化・社会を作ることが,基本的な課題だ。


                   はじめに

2011 年3 月11 日,地震と津波によって,福島第一原子力発電所の電源が喪失,原子炉冷却水注入が停止した.そしてその後,爆発と放射能汚染を次々に繰り返し,被害が拡大した.

この時期に行うべきだった被曝対策は,①高濃度汚染の可能性がある地域からの避難.②汚染飲食禁止,被災者に安全な水や食料を届ける.③迅速に情報と知識を住民に提供し,自主的避難・被曝対策行動を助ける.④ヨウ素剤服用.⑤避難しない人への援助・指導であった.

しかし,東京電力,政府,メディア,そして放射線被曝医療などの専門家は,「汚染はわずかだ,危険はない.あわてるな」と避難を制止し,テレビ報道などでは,原子炉事故と放射能汚染が拡大する可能性を説明せず,汚染拡大の危険性を指摘する発言は「不安を煽る」として,質問することも話題にすることもしなくなった.
その結果,たくさんの人たちが被曝地から避難する機会を失った.

以上が,福島原発事故によって生じた放射能汚染問題に関する,私の基本認識である.
本誌の〈討論のひろば〉は,このような背景のもとで行われている.

3 月号で坂東昌子氏(*)は「分野を越えた21 世紀型学問の構築」を論じたが,そこで整理された5 項目を共通話題の素材として,私の考えを述べさせていただきたい.

               ストレスに関する医学的問題

坂東氏は整理事項の4 で,「ストレスは,免疫力の低下に繋がり,発がんのリスクも増大させることは,昨今の研究が示している.
科学者が放射線の危険性を過大に煽るのは,市民の健康を害する行為であると思う」と述べている.

ストレスが免疫低下につながりうるという動物実験の発表はあるようだ.
しかし私の知る内科,呼吸器科その他の学会や診療現場には「ストレスが免疫を有効に低下させ,発がんを促進する」「ストレスを減らせば発がんを減少できる」という共通認識は存在していない.

1955 年以前,日本では,多くの青年が結核に感染し,8 割は感染に気づかないうちに,自然治癒した.
現在,日本の結核の半数は老人の結核で,ほとんどは,若い頃に治癒し,肺内に存在していた結核菌が,老齢化にともなって免疫が低下して再燃(再発)したものである.
もし,ストレスを生じないように悩まずに生きるだけで十分に免疫機能が保たれるならば,それだけで日本の結核は,半数に減らせることになる.
結核研究・臨床の場で,そのような研究発表や主張する発表を行う専門家はいない.

細胞ががん化したとき,そのほとんどが増殖する前に,免疫を担当するリンパ球によって殺されることはわかっている.
そのようながん細胞を殺す免疫反応を促進するための治療法や治療薬開発は,膨大な費用と労力を使って世界中で研究されているが,医療の基本認識や治療の根本を変えてはいない.
心配せずにストレスを減らして免疫力を高めようということは,がん専門家の主要な関心の対象にはなっていない.
悩まず笑っていると,がんの発生を劇的に減らすと主張する研究者や専門家は私が知る範囲にはなく,がん予防とがん進行抑制に有効な治療法として認知されてはいない.

臨床医は,患者に対して,疾患の現実と今後の見通しについて,正確に説明するようにしている.
日本では,がん患者にがんの事実を知らせないことが普通に行われていた時期があるが,現在は,詳しく説明することがコンセンサスになっている

「ストレスが免疫を抑制してがんを増やすという,当然知っていてしかるべき知識もわからずに人を不安にさせて(免疫機能を低下させ,多くの疾患や発がんを増やして)いる」と医師以外から医師が批判をうけるとすれば重大である.
近年の報道言葉を使うと「不安ストレスを与えたことによってがんを発生させて早く死なせた」と損害賠償を要求されることを意味する.

相応のレベルを持った臨床医が責任をもって言えない内容を正しいと断言し,受け入れない特定の人を侮蔑を込めて批判することは,健全な言論活動ではない.
良識を持ち,患者のために診療している大部分の医師を部外者にして,専門家ではない一般の人びとに対して,「普通に医者が行っている病状説明は,ストレスを増やし,免疫を阻害し,がんを増やすという悪質なものだ」という意味を持つキャンペーン的な講演活動も健全ではない.

              ストレスに関する論理と倫理の問題

ストレスと被曝障害に関するもう一つの問題は,論理と倫理の問題である.

これは坂東氏の主張とは離れるが,放射能被曝の現状の中で指導的発言をしている,元長崎大学教授・現福島医大副学長の山下俊一氏ら放射線被曝医療専門家の発言について述べたい.

放射能の恐怖を持つ人に,人生論として,「くよくよせずにいましょう」と言うことはありうる.
しかし,山下氏が専門家として,被曝を受け続けている人たちへの講演内容には以下の問題がある.
「被曝を深刻に考えることはストレスを増やしてがんを増やすことだ」と言って,被曝を話題にしたり対策をとることを妨げたからである.

放射能の恐怖に怯え,何にすがってでもつかの間の安心を求めた人は多い.
「この程度の放射能は大丈夫だ.呼吸しても,野菜を食べても問題ない.心配するほうが放射能より有害だ」という専門家の話をうれしく聴いた人も多いはずだ.
その説明を聞いて人びとは,場合によっては子や孫と高濃度に汚染された自家野菜を食べ続けた.
子どもには食べさせたくないという母親もいたが,すると,神経過敏だ,非常識だと非難された.

専門家の解説に相乗りして,東京電力や国,福島県は,汚染地帯に汚染されてい
ない水や食料を全力で供給することをしなかった.

津波被災した相馬の母親の話: 1 ヵ月以上,知人が郡山や福島などで地場野菜を買い集め車で運んでくれた.
子どもに優先して食べさせた.
高濃度に汚染された野菜であると分かったのは何ヵ月も後のことだ.
いくつかの症状が被爆のためではないか,今後子どもは大丈夫だろうかと怯えている.
汚染の危険を知っていれば食べさせなかった.

このような人を私はたくさん知っている.
好意で野菜を集めて届け続けた人と,子どもに食べ続けさせた母親たちは無念である.

山下氏らの発言内容のもう一つの問題は,「くよくよするから,不安を煽るから,病気になる」と言って,被曝によって生ずる健康被害について,被曝させた行政や東京電力から,被曝した人や被曝を避けるために援助した人達に責任を転嫁したことである.

事故を起こし被曝させた人は非難されず,心配する人が非難され,被曝を回避するための家族会話もできなくなった.
くよくよする人を批判する専門家は,汚染地域に住む人たちに,汚染されていない食料を,東京電力と行政の責任で全力をあげて供給することを要求していない.

被曝医療専門家の研究費や地位は,他の多くの研究分野よりはるかに優遇され,原発推進に関係した国の予算や関連企業からの莫大な出資によって成り立っている.

被曝させて本来責任を取るべき人たちまでが解説をして,被曝を避けようとする人たちの発言や人格まで批判し苦しめている.

                風評被害について

坂東氏はまた,「福島の人たちは風評被害を通じて根拠のない偏見に苦しんでいる.
科学者が偏見を煽るようなことはしないように願う」と述べている.

原発事故以降,「風評被害」という言葉が蔓延した.
「風評」とは実体のない,無責任なうわさ話ということである.
食物の放射能汚染を心配することが過剰反応,嘘扱いされ,心配する人は異常,変人,うそつき扱いされ,今も続いている.「風評被害」という言葉を吟味せずに使うことに,私は反対である.

食物の放射能汚染を吟味検討することは,風評ではなく,よく考えるべきことである.
「風評」という言葉も,子どもの給食の放射能を心配する母親を,神経質,モンスターペアレンツとして無視・排除・侮蔑して苦しめる社会風潮を形成する要因になっている.

福島県民は,原発爆発で被曝し,その後も,汚染されたところに住み,汚染されたところで作物を作り,汚染された作物を食べ続けている.

日本社会と文化は,自分の優位性が確保できると,下位の者を引き寄せてわずかな劣位性でも暴き出し,侮蔑・差別して,相手に下位であることを思い知らせ,自分が上位であるという満足を得ようとする傾向が強く,福島は今後,日本社会で差別の対象にされる可能性が高い.

福島差別を起こさせないためには,次のことが必要である.

1)福島に貧困を作らないこと.
高度に汚染された所の人たちに,除染すれば,安全に住めるかのような幻想を与えて時間の引き延ばしをしている.
避難者は,新たな努力対象も定まらず,この状態が続くと,人として生きる熱意も輝きもうせ,経済的にも貧しくなってしまう.
アルコール依存者が増えているとも聞いている.

2)すでに被曝をしてしまった福島の人たちにこれ以上被曝させないこと.地産地消といって汚染された地域で作物を作らせて,これ以上,汚染された食料を福島の人たちに食べさせてはいけない.
東京電力と日本社会が最重要課題として,安全な食品を福島の人びとに供給すべきである.

3)放射能被災者が,財産と仕事,人生を破壊され,明日の展望ももてないという激烈な苦痛を受けているときに,損害を与えた責任を取るべき人たちは,地位・財産・安全を保障され,高い地位の継続を確保した.
事故の責任を取るべき,東京電力の歴代幹部や歴代の高級官僚が処罰されず優遇されたままの状況と,責任なく被曝させられた被災者の境遇を逆転させることが必要である.
これをしなければ,事故の責任者は優位性を維持できるように社会を運営し,福島を排除蔑視する社会になると思う.

この三つが福島を差別社会にしないためにやるべきことと私は考えている.

              発がんについて,特にトンデル論文について

坂東氏は「被曝後数年以内に発がんなどしない.~被曝が原因のがん細胞は10 年から数十年後に発がんに至る.それが専門家の常識」と聞いたと書かれ,これを根拠に論を展開されている.

肺がんには4 種類ある.1 個の細胞から1cmになる時間を逆算して求めると,平均的には小細胞がんで約4 年,腺がんで15 年と計算される.ばらつき説明は省略する.
チェルノブイリでは小児は被曝5 年から甲状腺がん発症が急増した.

「悪性腫瘍発症の増加とチェルノブイリ事故による放射性物質の降下は関連があるかもしれない」とトンデル論文を引用し,「これをもって,確固とした証拠にできるだろうか.そんなことは著者自身も主張していない」と,被曝の危険を主張する人を批判した.

イギリス・ウェールズ核再処理工場の周囲で白血病増加が確認された.
原発周辺で小児白血病が有意に増加していることが,2008 年のドイツ政府の大規模調査で確定した.
核施設周辺で白血病が増えることは確定したが,今後,原因が放射能被曝だと断定される可能性は低い.生活・食品・地域環境,経済の変化など,関係しうる多くの可能性があれば,完全な断定はほとんど不可能だからである.

国際放射線防護委員会(ICRP)や原発関係者,専門家は,「確実には証明されていない」ことを,「あるかもしれない」と考えるのではなく「存在しない」こととして無視している.

疫学的研究とは莫大な労力と費用,長時間の調査を要し,二つの事象の因果関係を証明することができても,単一の原因・結果であると証明できることはまれである.

チェルノブイリ事故においても,事故の影響でがんが有意に増えたことが認知されたのは事故の20 年後である.
厳密に言えば,甲状腺がんの増加の原因がチェルノブイリ事故と関連することは確定したが,放射線被曝が原因という断定はおそらくできない.
例えば,「チェルノブイリで被曝が甲状腺がん増加に関与した程度は10%以下で,70%は不安や恐怖感によるストレスが原因,20%は不明である」と主張する人がいて,自説が正しいことを証明せずに勝手な結論を主張し,「反論するなら,間違いだということを証明しろ」と言ったとしても,否定する証明はほとんど不可能である.

欧米であれば,これを誤りと断定することは常識レベルの論理だが,論理学が文化として存在せず,論理より気持ちで納得する日本社会,論理と議論が知識人の教養にさえなっていない日本では,簡単に通用する.

根拠と結論の正しさを証明しない主張をしても批判されない日本の状況では,専門家として,人を欺くどんな結論でも出すことができる.
権威や行政との便宜供与,同調するメディア,講演会や職場などでの脅迫・恫喝を使えばさらに簡単である.

トンデル論文は「どちらか分からない」と主張する論文ではなく、「チェルノブイリ放射能汚染に関係してがんが増えた可能性」を積極的に示した論文である.
この論文を引用して「被曝によってがんが増加した」と断定、引用することは正しくないが,「断定されていないのだから、がんが増加したことは、被曝とは関係ない」と断定・引用することも誤りである.

原発事故以降も岩手,宮城,福島,茨城の農村では,田畑で,車の視界が遮られるほどの煙を出して繰り返しわらや枯れ草を野焼きした.
岩手では,母親たちが行政に繰り返し要望したが「野焼きで放射能が拡散し,被害を与えるということは確認されていない」からと自治体は禁止せず,秋まで繰り返された.
呼吸と,農作物再汚染によって相当の2 次被曝を受けたはずだ.
他県では野焼きは話題にさえならなかった.

今も行政は,反省も謝罪もしていない.
「被害が確認されないうちは,ないものとみなす」とはこのようなことである.

通常のすべての毒性物質は,有害と分かっている値よりはるかに低値で規制されている.
事故以前の食品放射線規制も現在の暫定規制値よりはるかに低く規制されていた.
事故後は「がんを発生させると証明されていないレベルの放射能を心配するのは誤りだ」と,専門家が解説した.

有害と分かる直前の値は不明なので,これは「有害だと分かるレベルまで食べろ,有害と分かったらその少し少ない量まで食べろ」という暴論である.
しかも慢性毒性であれば,分かったときには遅すぎる.

                  おわりに
現在の日本は,無条件同調強要,自由な発言の抑圧,言葉・議論軽視,異論は無視・排除・侮蔑・嫌がらせが社会を動かす重要な行動原理の一部となっており,これが福島原発事故と,その後の不適切対応で繰り返し被害を拡大していることをはじめ,日本のほとんどの社会問題や,個人の苦痛を改善させない底流になっていると考えている.

健全な議論をするためには,相手をやっつけて自分の優位性を表現したいということではなく,相手に敬意をもち,穏やかで論理的な言葉で発言することと,共同して共通の結論に到達しようという意思が必要である.
言葉,論理,議論を大切にする文化・社会を作ることが,日本社会と人にとって重要で基本的な課題と考える.


(*) 坂東 昌子 氏:1960年京都大学物理学科卒、愛知大学名誉教授。素粒子論。研究と子育てを両立させるため、自宅を開放し、女子大学院生仲間らと共同保育をはじめ、京都大学に保育所設立を実現させたなど、女性研究者の積極的な社会貢献を目指す活動を続けている。06年日本物理学会長。著書多数

 本論で書ききれなかった意見については,以下の「岡山博」ブログでご覧いただければ幸いである.

 放射線問題について:「被曝をどう避けるか」講演要旨,「放射線被曝を避けるために・野焼き」「, 福島原発事故後おきていること」.
発言と議論の仕方について:「よい発表,良い議論を行うために」.

岡山博
仙台赤十字病院第2 呼吸器内科部長,
東北大学臨床教授
23:54  |  未分類  |  TB(1)  |  CM(14)  |  EDIT  |  Top↑
2012.03.08 (Thu)

給食の放射能問題をどう考えるか 解説と私の意見

給食の放射能問題をどう考えるか
          解説と私の意見

         要約
・ 個人はどの程度まで放射能を引き受けるか
・ 新基準は、被曝を下げるためではなく、避けられるはずの被爆を、引き続き被曝させ続けさせるものだ。規制強化や、被爆低下にならない。
・ 行政は被曝を避ける活動に感謝し、行政で足りないところをその人たちと共同して行うべきだが、逆に、抑圧している。生徒の被曝を避ける活動に関与した教員や給食職員は、教育委員会から処分につながる強い「指導」を受けている。
・ 宮城県は汚染牛肉出荷停止を、宮城県知事は4週たたずに出荷停止を解除し「数字を消費者は理解できないから(暫定基準以下であれば)安全だと発表するだけで十分だ。」と質問に解答し、汚染牛肉測定値公表を拒否して流通させた。
・ 自治体や企業などの測定は、被曝を避ける保護者や消費者が使いにくい発表の仕方だ。
測定や発表は、被曝回避の為に整理して、経費は汚染食品を生産、流通させないために使うべきだ。
・ 行政や企業の不誠実な対応を受けていながら、無批判に従うべきではない。放射線被曝に加えて、人が大切にされない、不健全な抑圧社会を促進する。
・ 正しくない牛乳メーカーや自治体のやり方が通るのは、保護者や国民の多くが批判せず受け入れるからだ。
・ 子どもの教育をし、給食を運営する学校は、安心して自由にまじめな発言をする自由を保証すべきだ。教師の良心と誠実に基づく発言が抑圧される学校であってはいけない。
                         (4月14日修正)

        はじめに
ままりんさんの給食についての質問に対する解説と私の考えを書きます。
ままりんさんの質問は本ブログ、「被曝をどう避けるか」要旨
に掲載されています。
質問の主旨は「もし先生に小学生の子どもがいたら、仙台市の給食を食べさせますか?」です。
(1) 給食に含まれている放射線がどの程度危険か 
(2) 子どもに食べさせるか
について、解説と私の考えを書きます。

        放射性元素
重要な放射性元素は以下の3つ。
ヨウ素:3月と4月に摂取した可能性がある。程度は不明。現在は存在しない。
ストロンチウム
・ あまり測っていないので注意。それほど多くはなさそう。
・ 一度摂取したら骨に固まってほとんど排泄されないので摂取しない注意。
・ 特に小魚に注意。海水から海の生き物の特に骨に集まる。
・ 汚染された牧草などを通じて家畜の骨と牛乳に入る。
・ チェルノブイリでは汚染深刻だったが、日本では牧草はあまり使わず輸入飼料などが主なのであまり汚染されていないという解説はある。それについて、私は十分な知識がないので詳しくはわかりません。
セシウム:問題にされているのはセシウムのことなのでセシウムについて書きます。
セシウムとカリウム
・ セシウムは科学的にも放射性物質としてもカリウムに似ている。
・ 全く同じではないが詳しい違いはあまりわかっていない。
・ カリウムは体内の水に溶け、特に細胞内の水に溶けて一定濃度になるように調節されている(本ブログ「セシウム放射線」で解説した)
・ 水に溶けている以外に蛋白やその他の体の構成物質に結合しているものがあれば、それはカリウムとはかなり異なる動きや分布をする可能性があるがあったとしてもかなり少ない。

ここでは結合セシウムは少ないと無視して、カリウムと同じように水に溶けて体内分布するセシウムについて述べます。
・ セシウムがカリウムと同じように水に溶けて、同じように動くとすれば、カリウムと同じように腎臓から時間とともに排泄される。
・ ストロンチウムが骨に固まって排泄されないのとは対照的に、体内に取り込まれたらずっと留まって蓄積されていくことはない。
・ 摂取しなければ体内のセシウムは時間とともに排泄されて減少する。
・ 子どもであれば1ヶ月で約50%、2ヶ月で25%に減少する。

        カリウムを基準にして考える
カリウムを基準にして考えると
・ カリウムはかなり強い放射能を持っており、ベータ線とガンマ線を出す。
・ 60kg体重の人で体内に4000ベクレルくらいある。
・ 同じ量のセシウムを毎日摂取すると、血中濃度が上がり、それに伴って尿中排泄が増えやがて1日摂取量と尿中排泄量が同等になって、血液中や細胞内濃度が一定レベルで安定する(定常状態)。
・ 毎日10ベクレル摂取すると、最終的には尿中排泄量も同じ10ベクレルになる。
・ 安定するまでの時間は大人で約3ヶ月、子どもで1ヶ月くらい。
・ 大まかには、安定したとき大人では1日摂取量の150倍くらいのセシウムが安定した量として体内に残り、子どもはその1/2くらいと考えられている。子どもの半減期は大人よりも短いため。
・ 水分やカリウム摂取などいろいろな条件で変動は大きい。
・ 大人が毎日10ベクレル食べると毎日10ベクレル排泄されて、体内に1500ベクレル存在する状態で安定する。
・ 尿中濃度からも見当つけることができる。
・ 血液中のカリウムは一定だが尿中カリウム濃度は血液の1/20から1/4くらい、尿への排泄が条件によって大きく増減するので条件によってはもっと変動する。

        セシウムも同じように動くと仮定して推測する
それほど正確ではないが、セシウムも同じように動くと仮定する、と次のように考えることができる。
・ 尿で10ベクレル/Lであれば細胞内セシウムは尿のセシウム濃度が細胞内濃度の1/10の場合は、体重の40%が細胞内液(水)なので、60kg体重であれば約24kgの細胞内液があり、濃度が100ベクレル/Lで体全体では2400ベクレル増える。
・ 15kg体重であれば約6kgの細胞内液、濃度が100ベクレル/Lであれば体全体では600ベクレルくらいセシウムで増えると見積もることができる。
・ もともとあったカリウム放射能が大人では4000が6400ベクレルに、子どもは1000ベクレルが1600ベクレルに、カリウム放射能の60%分の放射能が増えたことになる。
・ 尿中濃度が細胞内濃度の1/5の場合であれば、尿中濃度を使って逆算したセシウムによる放射能の増加分はこの1/2で、カリウム放射能の30%がセシウムによって加わることになる。
・ このような計算はいくつもの仮定をおいて計算するので4倍くらいは誤差の範囲で大体の見当として考える材料にするものです。

     セシウムによる放射能被曝をカリウムを基準に考える
・ 体内のカリウムはプラスマイナス15%くらいの変動幅で調節されているから、体重60kgの大人では普通でも600ベクレル程度の変動があることになる。
・ もしカリウムに放射能がなければ、どれくらいがんが減ったり、人間の平均寿命がどれくらい延びるか、誰もカリウム放射線なしの実験をしていないので、カリウムによる被曝の影響は確定できない。
・ 普通に存在しているカリウムの被曝の下で人間はこの程度に生きていることを考えると、カリウムの放射能程度の被曝はあまり問題にしなくても良い量なのかも知れません。

      やむを得ないとしてどの程度まで引き受けるか
・ 被曝は少ないほうが望ましいが、カリウム放射能の生理的変動範囲の15%つまり大人で600ベクレルを基準に考えるとその数倍まではあまり問題にしなくても良いかも知れない。
・ カリウムと同じくらいまでは受け入れるという考えも成り立ちうる。
・ 体内に常に存在するカリウム放射能の50%までは受け入れるのもやむをえないと考えれば2000ベクレルになる。成人では1日摂取量の100~150倍のセシウムが溜まった量で定常状態になると考えれば、毎日13~20ベクレル摂取すると2000ベクレルで安定すると計算される。カリウム放射能と同じくらいは我慢しようというのであれば4000ベクレルまではひとまず受け入れよういうことになる。15kgの子どもであればその1/4でそれぞれ500ベクレル、1000ベクレル。
・ シーベルトに変換する係数を使って計算するともっと多い量が許容量とされる。
・ シーベルトの計算は、仮定が更に多くてあまり良い安全の目安にはならないのではないかと推測しています。

どの程度のセシウム放射能がどの程度の障害を生じるかという試算や考え方、意見は様々あり、研究者によって、生体に障害を生じさせるセシウムの量は何百倍も異なっている。広島、長崎の原爆、チェルノブイリとその他いくつかの被曝事故からのデータでは、数が少なすぎて現時点では確実な結論を出せないというのが正しい結論と私は考えています。
現在主張されている、障害を生じさせるセシウム量のいろいろな予測値、危険性は、まじめに考える科学者のだれもが了解する値ではなく、それぞれの専門家や組織が、たくさんの仮定をして推論した上で計算した値であって、確定していないと考えています。

私の考えではカリウムの50%増し位は許容範囲としてよさそうだと考えているが、これは医学的見地というより人の考え方によって異なるので、医学的に客観的に確定する値ではありません。

パンダジェフスキー博士は、チェルノブイリの子どもや、動物実験、死亡した人の病理研究をして、体内カリウム放射能の30%くらいのセシウム放射能が測定された子どもの20~30%に循環器障害や白内障などが生ずると論文発表している。このセシウム量は、上述した私の思考実験から推測した値よりもずっと少ないセシウム放射能うをが生体に有害な作用だという結論で、多くの科学者の考えよりもはるかに少ない量だ。
博士は、この程度に低い低線量被曝もきわめて危険だと考えています。
それが正しいかもしれないし、違うかも知れないが現時点で正しいとも誤りとも断定は難しい。
(追記: 博士と若干の質疑応答の機会を得たが、十分な討議はできなかった。博士の結論を納得了解したり、誤りだと否定するまでの十分な質疑応答はできなかった。)

一方、人生を通してではなく一時的であればカリウムの2倍やそれ以上でも良いという考えがあってもダメと否定するだけの、専門家の多くが了解している医学的に確定された根拠はありません。
前述したようにシーベルトで考えるとずっと多い放射能を許容量としています。


     「子どもを守る会」の測定で、給食から約6ベクレル/kgが検出されたこと
・ 「子どもを守る会」の4回の給食測定で3回は検出限界以下、1回だけ約6ベクレル/kgが検出された。4回のうちの1回と、毎回ではないことと、1回で食べる量は300g以下なので放射能は、2ベクレル以下と、たまにこれだけであればさほど多くはないと表現することも可能だ。
・ 1日で食べる全ての飲食物に含まれている総量を考えることが必要。

・ 牛乳は別に書いたように、宮城県ではずっと10ベクレル程度、12月には20ベクレル近く検出されており、200ml では2-4ベクレルを毎日飲んでいる可能性がある。
・ セシウムを含む牛乳を出す牛は毎日同じなので、体内にセシウムを沢山蓄積している牛を特定して、原乳に混ぜないだけで、牛乳のセシウム放射能をずっと少なくできるはずだ。
・ しかし、乳業協会、メーカーはそれをせず、行政や教育委員会もそれをさせていない。
・ 米や大豆、牛肉は500ベクレル/kgに近いものが流通している。きのこも高い。

・ 文科省や教育委員会は、市場で流通している食品は全て基準以下だから安全であり、給食に関しても特別の対応はしないという立場だ。
・ この考えでいけば食品は500ベクレル/kg までは給食に入れてかまわないということ。この基準で給食を提供させてきた。独自にそれより低い基準で管理した自治体もある。

         新基準
・ 4月から暫定基準を新基準に改めることにしている。
・ 牛乳に関しては暫定基準が200ベクレル/Lであったものが、新基準では100ベクレル/Lで、乳幼児食品に関しては50/kgと提示されているが、文科省は小児だけ50ベクレルなのは厳し過ぎると反対している。
・ 新基準は暫定基準より厳しくなったといってマスコミは歓迎して報道しているが誤りだ。
・ 放射能汚染のほぼ全体像が見えきて、突発的に高値が出る可能性が低くなったので、現状のままでも何もしなくて良いという値を見定めて書き換えただけの値であると私は考える。

・ 例えば牛乳は100トンくらいクーラーステーションに集めて混ぜてから測っているために、20ベクレル以上出ることは殆どなかった。
・ だから、新基準を100ベクレルとしても、実際に新たな取り組みをすることもなく、放射能を下げることにつながらない。2011年9月、メーカーや製品毎に測定して発表したら、(高値だからだろう)乳業メーカーは倒産すると言って、業界として正式に測定と発表を拒否した。今回は乳業協会が、今後、発表すると表明したのは、安全性を高めるためではなく、発表しても大丈夫と判断したからだ。

・ だから、新基準は、被曝を下げるための取り組みではないと私は考えている。
・ 食品の新基準は500ベクレル/kgだったのを100ベクレルにする方針だ。
・ ほとんどの汚染食品は新基準にしても流通を減らすことにならない。
・ 新たに制限しないで住む数字を基準としてきめただけだから。
・ しかし、ごく一部は新基準にすると放射能が高すぎて売れなくなるものがある。
・ それは既に収穫された米と大豆で、100ベクレル以上のものがかなりある。
・ 新基準では大豆と米については規制の時期を遅らせる、「流通の混乱を避けるために、実施機関を4月からではなく、米は半年、大豆は1年猶予期間を置く」としている。
・ 既に収穫した500ベクレル未満の汚染米は今年の新米が出るまでに売ってしまう、大豆も1年で売ってしまうということだ。他の汚染食品は、新たな取り組みひゃ制限強化をせずに、全て売ることを目的にした数値。

・ だから、新基準は、被曝を少なくするために作った基準ではないと私は考える。
・ すべきことは暫定基準をより厳しくして「暫定基準を続ける」ことではなく、暫定基準を廃止して、原発事故以前の通常の基準、国際的にも通用する通常の基準にすること。
・ 緊急時、安全な食料供給ができない異常な一時期のはずである暫定基準を1ヶ月以上どころか1年も続けていることが、偽り、不誠実で不適切なことだ。
・ 新基準はこの偽り不誠実を更に続け、避けられるはずの被爆を、引き続き避けずに被曝させ続けさせるものだ。
このような偽りを際限なく政府と行政が繰り返している。

      自治体が多くの食品放射能を測るようになった
・ これは、住民や子どもの被曝を少なくするために汚染食品をみつけて取り除くためというよりは、被曝を避けたい民間の団体や個人が測定して汚染食を明らかしたことの積み重ねと世論によって自治体も測るようにしたものだ。
・ しかしその発表の仕方は不親切で、住民が汚染食品を除外するためにはわかりにくく、探すのに時間も係り不便な発表の仕方だ。

・ 給食の6ベクレル検出をはじめ、いろいろな食品や、子どもが集まる校庭や公園、ホットスポットなどで高い放射線が初めて検出されたり、安全宣言をした食品から、暫定基準を超える高レベル汚染を検出したり、子どもの尿中セシウムを初めて検出したり、これらは全て政府や行政がはじめに行ったものではなく、民間の個人や団体が行ったものだ。多くの場合、行政はそれに対して協力せず、むしろ妨害的な対応をした。

・ 被曝を減らす意思を行政責任者がもっているなら、行政はこれらの活動に感謝し、行政で足りないところをその人たちと共同して行うべきだ。
・ しかし実際は逆で、行政や教育委員会は、それらの活動を抑圧している。

・ 汚染された地域の地場作物を使用しない、測定してほしいという要望や、給食や牛乳の汚染食品を避けたいから子どもに弁当や水を持たせることさえ禁止した。
・ 弁当持参が「黙認」!されたり、給食食材の放射能測定を行うようになったのも、保護者の強い要望が広がったためだ。
・ 学校や教育委員会は、給食の放射能測定の要望を快く受け入れないだけでなく、ずっと測定せず、保護者が自主的に測定しようとしても協力しない、残った給食を持ち出して測定させることも禁止し、もちだせば泥棒扱いした。
・ 現在でも、教員や給食職員が関与すると教育委員会から強い「指導」を受ける。他のことも含めて3回指導されると、処分されるという恫喝的な「指導」だ。

           牛肉汚染
・ 2011年7月、宮城の放射能汚染稲わら飼料が原因で全国各地で牛肉から暫定基準500ベクレル/kg以上のセシウムが検出され、多くのところで牛肉出荷、流通停止になった。
・ 500ベクレル以上と暫定基準を超えた牛肉が給食にも使われたこともわかった。
・ 牛肉汚染の原因となった稲わらの汚染原因は、汚染されたほこりや雨・雪などの降下放射能だ。
・ 宮城県は降下放射能の測定・公表を行っていない、全国で唯一の県だ。
・ 私は2011年5月と8月、県に測定することを2回要望したがいまでも測定・発表していない。
・ 宮城県の環境放射能や、降下放射能軽視が、稲わらと牛肉汚染の背景にある。

・ 宮城県知事は、汚染で牛肉出荷停止をしたあと、「対策をして、宮城の謬肉は安全になった」と4週たたずに解除した。今後当分は全頭検査して安全性を保証する。放射能の測定値は公表しても消費者は理解しないから、暫定基準以下で安全だと発表するだけで十分だ。」と、500 ベクレル未満の牛肉放射線測定値公表を拒否して流通させた。
・ 安全だと言って流通を再開した後も500ベクレル以上の汚染が繰り返し検出されて、その牛肉の出荷は止められたが、500ベクレル未満は出荷されている。

・ 「汚染された飼料をやめるなどの対策をした結果安全になったので出荷停止を解除した」という説明も問題だ。
・ 尿から排泄されることで体内のセシウムは減少する。生理的半減期は人間の大人で3ヶ月程度。生理的半減期は体重が重いほど遅くなるから、体重がずっと重い肉牛では、セシウムの排泄=生理的半減期は更に遅いと推測される。生理的半減期が3ヶ月であれば、セシウム摂取を完全にやめた4週間後でも80%以上が体内に残る。牛ではもっと多く残っている可能性が高い。
・ これを考えると、出荷停止解除直前に測った牛は、放射能を含まない飼料に変えたから4週間で基準より低くなったのではなく、もともとあまり高くない牛を測っただけの可能性が高く、牛肉の汚染が低下したことではないと私は推測する。
・ 実際、解除してからも500ベクレル/kg以上の汚染牛肉が繰り返し検出されてその牛肉だけは、流通を停止されているがきわどく基準値以下で、分かっていながら誌上に流通した宮城県産の汚染牛肉は多かったろうと推測するす。

       省庁や自治体などによる放射能測定の問題点
自治体や企業などの測定は、汚染食品を発見して除外する目的ではなく「食べて大丈夫」と示すためか、ひとまず測っていることを示すという姿勢で測定しているために、無駄な測定が多く、汚染を避けるために有効な測定や発表になっていない。
・ 被曝を避ける保護者や消費者が使いにくい発表の仕方だ。
・ 人件費を含めた経費は膨大です。汚染食品に注意しやすい発表にすべきだ。汚染食品を生産、流通させないために使うべきです。

1日摂取量を数ベクレル以下に抑えることは、現在の仙台の状況では注意すればさほど困難ではないと思います。
本来は、行政が住民の安全のために責任を持って汚染食品の生産・流通・消費制限をすべきですが、現在の政府と行政の基本方針は、できるだけ被曝を減らすではなく、できるだけ広く食べさせるという方針のようなので、あてにできません。
しかし、個人が注意すれば可能です。政府や行政の取り組みの問題点については、本ブログ「牛乳放射能」「被曝をどう避けるか 講演要旨」をご参照下さい。

「被曝を減少するために努力して取り組んだが、日本中の食品が少しは汚染されているのでこれ以上放射能を下げるのは非常に困難だ。社会の努力・誠実な取り組みの結果が、現在の給食レベルというのであれば、給食を食べさせるという選択もありうると思います。
しかし、より安全にしたいという保護者の取り組みをモンスターペイシャント扱いして抑圧し、生徒の被曝をまじめに考えようという教師や養護教員、給食職員は圧力を受けて自由に発言をさせず、人事権を使って処分を行うと脅迫し、簡単にできるはずの牛乳放射線を減らすこともせず、要望しても牛乳メーカーは個別牛乳の測定値を測定・公表しない、消費者は理解しないからと言って500ベクレル以下の数字は公表せずに、安全だと流通させる宮城県。
このような不誠実な対応を受けていながら、そのような行政や牛乳メーカの言うがままになっていることは良くないと私は考えます。
避けられるはずの放射線被曝を増やすことに加えて、自分で考え、判断、発言、議論することが抑圧される、不健全な抑圧社会、人が大切にされない、社会を更に促進しいます。

牛乳メーカーや自治体のあり方は正しくないと私は考えますが、これで通ってしまうのは、保護者や国民の多くが批判もせず受け入れるからです。
以上は医学の問題ではなく、一市民としての私の考えです。

       医学と離れた一般の問題として考えると
子どもが健康であってほしいと願う保護者の意見や要望をまじめに取り上げて話し合う機会を作らず、モンスターペアレンツ扱いして排除する。
生徒の安全を危惧する教員や給食・養護職員が子どものために提案や発言しようと考えても抑圧する。
本来は学校や行政がやるべきことを、やむを得ずやろうとすると恫喝的指導をうけ、仕事の待遇で不利益をうけるなど、
安心して自由にまじめな発言をする自由がない。
子どもの給食を運営する学校や自治体はそれではいけない、教師の良心と誠実に基づく発言が抑圧される学校であってはいけないと私は考えます。
自由に安心して発言できない、上の人の言うことに無条件同調を要求されることは、給食と教育に限らず、日本社会が持っている重要な問題と考えています。

(まだ未整理文章です。いくつかの言葉や新基準数値を修正しました。3月12日)

放射能花粉②と、放射能問題を話しあうことができずつらい思いをすること③については、稿を改めて後日書きます。書かなかったら請求してください。
19:48  |  放射線  |  TB(3)  |  CM(29)  |  EDIT  |  Top↑
2012.03.06 (Tue)

放射性廃棄物は、原発付近に集めて管理を 放射性廃棄物処理の正しい戦略と方法 

放射性廃棄物は、原発付近に集めて管理を  
          焼却処分はすべきではない
      放射性廃棄物処理の正しい戦略と方法

            要約
・ 除染とは、放射能の被害の少ない場所に移動すること
・ 放射能は分子の性質ではなく原子の性質なので、微生物や化学反応で減らすことはできない
・ 除染とは、放射能の被害の少ない場所に移動し、管理すること。管理する場所の放射能は当然増える。どこに集めて増やすかを決めない除染方針は偽り。
・ 偽りを前提として適切な除染処理はできない。
・ 除染を行う際に最初に行うべきことは、最終処分場;どこに、どのような状態で、どの程度の規模に集めて管理するかを決めて処分場を造ること
・ 最終処分場を準備しない除染活動は、他の領域を汚染する。全体として考えれば、かえって有害だ
・ 放射性物質を燃やして、煙として拡散することは有害。絶対にすべきではない
・ 放射能汚染された福島のつなみ瓦礫や震災瓦礫、全国の除染して集めた低レベル放射性廃棄物は、原発付近の一箇所に全て集めて丘に築いて管理すべきだ。

            はじめに
放射能汚染された福島の津波瓦礫や震災瓦礫、全国の除染して集めた低レベル放射性廃棄物処理についての正当な考え方と私の提案を述べる。

          現在進められている放射性廃棄物対策
・ 福島原発事故によって生じた放射能汚染物は、福島県内だけでも2000万トン以上と見積もられている。評価の仕方によってはその数倍になる。
・ 福島県以外の東北や関東各県にも低レベル放射能汚染されている落ち葉、枯れ草、わら、表土など大量の汚染物がある。
・ これらの汚染物処分として、焼却、埋め立て、建設・土木資材として消費、中間管理施設での保管管理、放置などが国と自治体によって進められている。

           放射能とは
・ 放射能は分子の性質ではなく原子の性質なので、微生物や化学反応で減らすことはできない。化学反応とは、原子間結合などのように、原子と原子の関係を変えるもので、原子そのものは変わらない。
・ 放射能は時間とともに減少(減衰)する。この減少する早さ(半減期)は放射性元素ごとに原子の性質として決まっていて、人が変えることはできない。
・ 放射能以外の毒物は、分解や、他の物質と結合などにより毒性を失っていくが、放射能は分子の性質ではなく原子の性質なので、半減期による減衰以外は、何をやっても減少しない。
・ 多くの毒物のように、一時隔離しておけば、やがて分解されて毒性を失うと期待するような、同じ感覚で扱ってはいけない。
・ 人は放射能を減らすことはできない。人ができるのは移動することだけである。

         放射能処理、除染とは
・ 除染とは、放射能を減らすことではなくて、人にとって影響の少ない場所に、影響の少ない形に集めて管理すること。
・ 汚染された小領域・空間だけを考えれば、除去・洗浄すれば放射能は減る。しかし、他に移動しただけで、移動した側の放射能は増加する。全体の放射能総量は変わらない。
・ 放射能をどこも増やさずに、どこかの放射能を減らすことはできない。除染とはどこの放射能を増やすかということ。
・ 既に集まって固まっている放射性物質を、焼却して煙として拡散するなどは、かえって有害である。絶対に拡散してはいけない。
だから
・ 除染を行う際にまず行うべきことは、放射能汚染物質の処分場、どこに、どのような状態で、どの程度の規模に集めて管理するか:どこで放射能を増やすか=最終処分場をを決めて造ることである。
・ 除染した放射能がどこに行くかを決めない除染は、他の領域を汚染することで、全体として考えれば、多くの場合、かえって放射能汚染を拡散してかえって有害である。
・ 最終処分場を造らない除染方針は打算と偽りである。最終と言う言葉自体が無責任で悪質な偽りだ。
・ 最終処分場の規模と形態を決めない政府・行政は、無自覚無能力か、原発を守るために意図して住民を犠牲にしていると私は考える。
・ 現在の除染方針は、これを分かった上で、意図して現在の方針を出している東京電力と、東電に共同歩調をとる高級官僚が基本方針をつくり、無自覚・無能力の政治家が共同し、操られて作った方針と私は考える。

         通常時の放射性廃棄物処理法
・ 放射線を扱う研究施設や医療機関、企業などは、廃棄物処理方法や基準が厳重に法律で決められている。
・ 処理法の基本は、焼却して、残り灰と煙を完璧に回収してビニール袋に詰めた後、ドラム缶にいれ、半減期から計算される十分な時間、地下の貯蔵保管施設で長期間管理する。
・ 焼却の目的は、放射性物質の容積と重さを減らして、必要なドラム缶の量を減らすためである。焼却には、放射能煙を外界に拡散しない、特別の焼却炉が義務付けられている。
・ 広大な敷地を持っている東北大学でさえ、毎年出てくるわずかな汚染物の保管施設確保に苦慮している。

         焼却処分はすべきではない
・ 焼却すると、放射能は減らないので、煙と燃え残り灰に全て残る。
・ 煙の放射能を完全に回収できない焼却施設で燃やすと、大気中に放射能を再拡散する。絶対にしてはいけない。
・ 回収した煙と残り灰の重さは焼却前より少なくなるが、放射能は減らないので、kgあたりの放射能は高くなり、かえって処理を困難にする。
・ kgあたり放射能が高くなって、移動、管理が厳しく制限される放射能レベルを超える。これを移動や保管,放置、処分すれば、どれでも放射線に関連した全ての法律に違反する。
・ 2000万トンの放射性汚染物質を焼却した場合、焼却によって出た煙の回収物と焼却灰の重さや容積が仮に1/100 に減ったとしても、回収した煙と残った焼却灰は20万トンと多い。焼却しても放射能は減らないので、1kg 当たり平均放射能は100倍にになる。
・ 事故後環境を汚染した放射性物質が多いため、密封した上でドラム缶に詰め、全てを地下の格納施設に保管して長期化管理するには莫大な負担が必要になる。実際には多すぎてドラム缶に入れて地下室で長期保管管理は不可能だ。
・ したがって、焼却して全体を処分することは困難で、実際には、処分されずに放置される放射性物質が多く残ってしまう。
・ 焼却をして容積と重量を減らしても多すぎて、ドラム缶・地下貯蔵施設で収容管理できず、放射能が高レベルになってかえって危険であり、法律違反になるから、焼却すべきではない。
・ 焼却や、再利用を行うためには莫大な費用がかかる。これは新たな利権の材料となり、貴重な税金が莫大に浪費される。浪費せず被災者の生活復興などに使うべきである。

        土木資材や、肥料に混ぜて「再利用」すべきではない
・ 放射性物質の管理とは、集めて管理すること。
・ 何かに混ぜて再利用など拡散してはいけない。低線量被曝環境を全国に広げる。
・ 薄めて拡散してはいけないことは、国際的な合意事項である。
・ 公害物質の規制を、濃度規制をしていた60年代までは、有害物質を希釈して大気や河川・海に有害物質を放出したために汚染を激化させた。総量規制にして初めて環境汚染を改善できた。

         汚染瓦礫と除染して集めた放射能汚染物をどう処理すべきか
              汚染の現状基本認識
・ 原発周囲地域や東北、関東地方に広く汚染している放射能は、原発施設内のような高レベル汚染ではない。
・ これを焼却するとkgあたりの放射能が上がってかえって危険、処理困難になる。

         最も実際的で有効な放射能汚染物処理戦略
・ 環境中の汚染物は焼却せず、拡散せず、一箇所に集めて管理する。
・ 全体の量は多いが、重量あたりの放射能は低いので、管理は簡単
・ 数百メートル四方、数十メートル高さの山に積み上げる。
・ 半減期に従って放射能が減衰するまで管理する。
・ 必要な設備は、風で飛散させない、土壌に浸透させない、立ち入り禁止だけでよい。
・ 風による飛散防止と雨水が浸透して土壌浸透の原因になる廃液を減らすために、表面にビニール、コンクリートなど被うだけでよい。高レベル放射能とは違い、完全密閉は不要なので簡単なものでよい。
・ 汚染物質搬入が終わり、山済みした瓦礫などが圧縮、変形するなどして形が安定するまでは、ビニールシーとで被うだけで間に合う。
・ ビニールシートの目的は、風で飛散させないことと、雨水浸透によって廃液を増やさせないためである。雨水の浸透を止めれば、集めたがれきに含まれる水が漏出した後は、汚染水流出はなくなる。
・ 丘の形が安定したら、浸透防止層の上に表面に土を数メートル積めば、植物への放射能吸収をさせずに植物を植えることもできる。
・ 土壌への浸透防止のための基礎部分(底)は必ずしも厳重にする必要はなく、水抜き層と水抜きパイプで水抜きを十分に行う。底には粘土や吸着剤を敷き、最低部にはコンクリートなどの不浸透資材による底を作る。
・ 十分な水抜きをし、その水は通常の放射性汚染水処理;濃縮してドラム缶管理を行う。管理場所は前述の築いた山の中に保管質を作る。数十年か百年以上は放射線管理区域として、管理者以外は立ち入り禁止。


         山積み処理法の利点
・ 他地域に汚染を拡散しない。
・ 安い費用yで無制限に大量のがれきや環境汚染物を回収できる。
・ このため、除染活動を希望する人や団体は、除染で集めた汚染物の処理を心配せずに除染活動ができる。
・ これ以外に合理的処分法は無い。

         他の除染戦略の問題点
中間処理施設:
・ 最終処分場の規模と形態を決めることが除染戦略を決める最初にすべきこと。これを決めずに中間処理施設や焼却、その他の方針を言うのは偽りと誤り。
・ 「中間」施設がごまかしの言葉であることはほとんどの国民と関係者は考えている。偽りや誤りを前提にして正しい方針はありえない
・ 偽りと批判させない方針の出し方や、社会のあり方は不健全で、被曝被害と関係費用を拡大するとともに、社会の健全性を損なう。
焼却:
・ 回収しきれない煙による大気汚染と、回収した煙と残り灰のkgあたり放射能が高くなってかえって厄介になることは前述した。
埋め立て・建設資材に使用:
・ 放射能の拡散になる。拡散は除染と逆の行為。
・ すべきではない。国際合意にも、放射能被曝対策の常識にも反している。
・ 全体から見れば建設資材に使っても全体量から見ればわずかで、汚染物質や瓦礫はほとんど減らない。
・ 国民全体の放射線被曝と被害を増やす。社会がまともに理解、考えることと考える能力を妨げる。企業と官僚の利権につながる。利権は、社会の健全性を阻害し国民財産を消耗する。
他の地域に搬送して処分:
・ 各地で瓦礫受け入れが進んでいないことが、瓦礫処理と被災地復興の妨げになっていると言う政府発表やマスコミ報道が続いている。偽りである。
・ 政府の方針でも域外処分予定は20%で80%は地元処理である。地元処理が進んでいないことが瓦礫処理が進まない原因だ。
・ 20%の域外処理は元来不要だが、問題をすり替て国民を偽る政府と、批判せずに同調報道するマスコミは悪質だ。
         除染の目的
・ 除染の目的は環境放射能を減らして、人の放射線被曝を減らすこと。
・ 除染活動の対象は、汚染はされているが生活可能な環境の、ホットスポットや子どもが集まるところなどを、被曝をさらに少なくさせるために放射能を減らす目的で行うべき。
・ 放射能レベルが高い地域を除染して、かろうじて住める区域を作ることを目的として、そこで生活を再開すると、かえって被曝を増やす。被曝を増やす除染はすべきでない。
・ 汚染レベルが高いまま、「生活を開始して、それから除染」は法的にも同義的にも違反している。被曝を増やす政府方針と、それを批判しない社会は不道徳で不健全だ。

         最終処分場をどこにどう確保するか
・ 福島原発付近の高汚染地域に国と東電の責任で土地を確保する
・ 福島第一原発付近は強く汚染されて、人が住んでよいところではない。その人と家族のために、被曝させてはいけない。
・ 「住民の気持ちを考えると強制もできない」という人がいる。避難しない責任を住民に転嫁する考え方である。
・ 移住する住民の利益にならない場合も、原発やダムや道路建設のために、土地を買収して全て達成してきた。先祖伝来の土地で生きることを止めさた。土地評価額の数倍の土地代金と移転後生活保障をすることによって全て実行した。同じように、十分な土地代金を払い、生活保障をして、処分場の土地を確保すべきだ。ダムや高速道路建設のための土地収用と同じレベルの土地代支払いと生活保障の取り組みをしていない。本来は、更に損害賠償費用を加えた額にすべきものだ。
・ 何よりも、住民にとってそこに住むのは危険だ。「このままふるさとに住んでいたいいか、それとも離れたいか?」と聞くのではなく、「汚染して住めない土地にしてしまいすみません。申し訳ありませんが危険なので移住してください」と事故を起こした東電と政府・行政が謝罪し、お願いして、原発やダムを造ったときと同じような補償をすればできることだ。産業も無く危険な土地に引き続き住みたい人は多くない、おそらくずっと簡単なはずだ。
・十分な金も払わず、謝罪もせず、「残ってこのまま住んでいたいか、離れたいか」と言って補償もせずに、「残りたい」と住民に言わせて、住民に責任転嫁すべきではない。

          結論
・ 人が住めるが、更に被曝を少なくするための除染をすべき。かろうじてすめる環境を目指す除染は被曝を増やすからすべきではない。
・ 放射能汚染瓦礫、除染で集めた汚染物は、焼却や、再利用という名の拡散をしてはいけない
・ 環境中の低レベル放射能汚染物は大規模最終処分場一箇所に全て集め丘に築いて管理すべき
・ これ以外に合理的な処分法はおそらくない。

2011年5月以来主張してきたことをまとめた。

(追加)
「福島原発付近最終処分場」署名と実現の為の運動呼びかけ

本ブログをお読みいただいた方が中心になって、実現の為のいくつかの運動がおき、私も発案・呼びかけ人として積極的に参加し、これをまとめて全国的運動として活動を開始しました。
どうぞご参加ください。グループや個人参加どちらも歓迎です。ことに被災地宮城県のグループの参加と、宮城で自治体などへの要望活動などを行なってくださる方が参加してくださることを心から呼びかけます。
 本ブログ「「津波記念公園を」署名運動の呼びかけ (09/11)
直筆署名用紙、web 署名、賛同団体・賛同著名人登録窓口は
震災復興プロジェクト http://savechildproject.web.fc2.com/tunamikinen.html
をご覧下さい。

(追加)福島第一原発以外の全ての原発は、福島原発事故以降、現在も放射性廃棄物を法律どおり管理している。
100ベクレル/kg以上は放置・拡散禁止。処分して容積を減らしドラム缶に入れて厳重に管理している。
福島第一から出た放射能汚染物資は8000ベクレル/kg以下は土木資材に利用可など不条理な拡散が行なわれている。
(追加)石巻のがれきは2011年9月、鹿島JVに1923億円で処分契約された。全額国庫負担・期限付きなので、津波被災自治体は、出費の不合理を考えず莫大な浪費になる広域処理や焼却処理を気楽に決めた。全て国民の税金による負担だ。

(追加)本ブログの別記事「岩手・宮城の津波瓦礫は全て山積み処分し公園に整備を。津波瓦礫の合理的処分法」http://hirookay.blog.fc2.com/blog-entry-26.html をご参照ください。

(岩手・宮城のがれきについての記述は、別の課題であり話が混乱するので削除し、文章を修正した。2012年8月18日)

(追加資料)川俣町山木屋地区の住民意向調査。除染計画は728人が回答「進めるべきだ」309人▽「試験結果で判断すべきだ」195人▽「中止すべきだ」120人。 古川道郎町長は4日の記者会見で「古里を荒れさせることはできない。地域の事情に沿って除染の見通しを示したい」と話した。毎日新聞 2012年09月05日 地方版

(2012年10月5日 資料加筆修正)
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